できることはやろう

資格試験の勉強をしていると、特に初学者だとだが「◯◯はやったほうがいいですか?」「どうすれば効率いいですか?」という質問がよく見られる。診断士試験だって今は落ち着いたが、3週間前の一次試験直後はこんなコメントが多く見られた。

個人的な感想は自分で調べ全部やれこれにつきる。

自分もね、今まで数々の資格試験を受けてきたので、楽に受かりたい気持ちや、どうしても受かりたい気持ちは理解できるんです。ただ、受かりさえすればいい試験であれば、その効率性や楽に受かるというのを求めていいと思うんです。ぶっちゃけ中小企業診断士の一次試験なんかも効率性やいかに楽できるかを求めていいと思う。ただの検定試験も効率的にやればいいと思うね。

でも合格したあとが勝負の試験だとそれじゃ苦しい。特に中小企業診断士なんて合格しただけでは誰も仕事なんかくれないから。他の資格はよくわからないけど、資格があれば仕事にあぶれない状況であれば、合格点と合格点に1点足りない状況は文字通り天と地の差があると思う。でもね、中小企業診断士は合格してもしっかりあぶれるの。受験生に向かって夢も希望もない話をするつもりもないけど。資格をバリバリ活かしている人と、さっぱり活かしていない人の両極端が目立つ状況ってのは、やっぱりそういうことなのよ。

以前にも書いた気がするけど、診断士1年目は公的機関の仕事を受けよう!とか言われる。でもね、公的機関もよっぽどじゃないと何の経験もない中小企業診断士1年生なんて必要としていないのよ。そりゃそうでしょ、って話ですよ。机上の知識だけで経験もない人を戦場に出すわけにはいかないもんね。そもそも現場が求めていることなんて、偉そうな経済学者や組織論者の名前とか小難しいIT用語じゃなくて、今自分の企業に必要な施策、補助金や助成金のシステム、お金の借り方、これからの戦略なんですよ。中小企業診断士試験の知識がどストライクではないの。

私の住んでいるエリアは商工会も商工会議所も、窓口に立つために専門家登録しようと思ったら、専門家というだけあって何かしらの専門家じゃないといけないわけです。その専門家の目安が何かしらの分野で10年の経験なのです。登録したばかりの診断士なんてお呼びじゃないんですよ。何かしらの経験が10年以上あって、かつ診断士の資格もあるから経営面も見れるよ?という付加価値にしかならない。診断士の資格はメインになりえず、診断士だけ押しても何の武器にもならない。

あぶれないためには何が必要かと言われると、やっぱり合格後も勉強修行が必要なわけです。資格試験は合格までの道筋は予備校や先駆者が示してくれるけど、合格後にどんな知識が必要で何を勉強するを示してくれる人なんてそうはいない。それぞれの飯の種だしね。決まった道がないからこそ自分で道を決めて、自分で勉強することを決めて、自分で何をするかを決めなければいけない。

「診断士として独立したいのですが何をすればいいですか?」「補助金の勉強するのに何をやると効率的ですか?」なんてアホなこと言ってる診断士はいない。必要だから自分で調べて必要なことをやる、ただそれだけ。ノーヒントで人に聞くことまで全部ダメだと言うつもりもないけど、もっと自分で自身の課題を見据えた質問をする。そうそう受け身の人なんていない。

「◯◯はやったほうがいいですか?」「どうすれば効率いいですか?」なんてありふれた情報を人に聞いている時点で、じゃあ逆に合格後どうやって食ってくの?というお話でした。

私自身、合格から登録までは速い方だけど、今までコンサルの経験もなかったし、診断士としてどう食っていくのか、合格してもあまりよくわかっていなかった。ただ一つ言えるのはインプットの手を緩めていなということ。何をするにしてもその時もらった話、使いそうな話があれば中小企業診断士の試験勉強では知識が足りないのでインプットに努めている。合格したら勉強は終わりじゃないんだよ。

ただ合格後の勉強は、受験生時代の10倍おもしろいよ。二次試験の勉強もおもしろいと思ってたけどね。比べ物にならないほど必要な知識への欲求は尽きない。やり方も正解かわからないけどとりあえずやる。それが無駄か非効率的かなんてその時は考えない。そんなこと考えている暇があればとりあえずやる、ただそれだけだ。

おもしろい世界に飛び込む覚悟がある人だけ飛び込んできてほしいと個人的には思っています。覚悟がないとしんどいよ。診断士が食えないとか言っている人はその覚悟がなかったんだと思う。

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