合格者が受験生支援に力を入れるべきでない理由

今年1年受験生支援をしていた自分が言うのもアレですが、受験生支援って合格後の1年を使って全力でやるものでもないなと思います。やった事自体は良かったですし、支援メンバーや受験生と交流を持てたことは良かったと思っています。

昨日ちょっとそんな話になり、以前も似たようなこと書いたのですが自分の考えをまとめておこうと思います。

合格者=受験のプロではない

二次試験はご存知、回答があってないようなもので、あったとしても公表されていないので詳細はわかりません。ですので、合格した場合は自身の二次試験の回答を元に振り返るのは、実際に合格した答案を元に解説しているので構わないと思います。でもそれだと、不合格だった人が解説してもいいと思うんですよねー、特にAランク回答であれば。合格者でも全員が全事例A回答なわけでもないですし。

合格したからといって急にドヤ顔で語りだすのも変な話です。合格した人も、合格した年以外は合格していないのですから、予備校のようにノウハウを蓄積しているわけでもないのに過去問まで解説しちゃうのはおかしい話だと思いますね。

将来この道(講師とか)で食っていきたいのなら、独自の講師活動を始められても結構かと思いますが、そうでないのなら解答もわからない過去問の解説なんてなんでやってんのか、と思います。まあ、アクセス稼ぎでしょうね。このブログでも二次試験向けの記事書いたらアクセス数爆増ですし。受験生側も少ない情報を探しあさりますからね、私もそうでしたが。

情報が少ないのは合格後~稼ぎ出すまでの話

受験生向けのブログはすでにレッドオーシャンです。後発では厳しい環境な上に、上記の通り合格後の人が力を入れてやるべきものではないと思っています。

不足している情報は合格後の話です。実務補習はどうだったとか、最初に営業すべきはどんなところとか、研究会や協会の活動はどうかとか、どうやって仕事をもらっていくかとか、です。これは実際に合格して活動してからでないと書けない話ですし、合格後一年間の人の本来の価値はここにあると思っています。

そもそも協会って何それおいしいの?協会ってどうやって入るの?協会に入るといいことあるの?みたいなそもそもな情報を探している人も多いですね。まあ東京みたいな新人の勧誘に必死なところを除いてはそんな情報なかなか転がってないのも事実です。東京の新人勧誘の激しさは地方にいても伝わってくるし、かなりげんなりしますね。

もちろん、仕事の話なので書けないことも多いし、メシの種だったりするし書きたくないことも多いでしょう。私自身、もっと書きたかったのだけどそういうわけにはいかず、みたいなところもあってもどかしい感じはしている。ほんとは書きたかったことはいっぱいある。

この合格後~の話の診断士ブログの世界は本当にブルーオーシャン。ただ、受験生向けの記事が数万人規模の潜在的な読者層を抱えているのに比べ、合格後の記事となると1000人くらいしか全世界に潜在的な読者層がいません。今本当に役にたつ情報はここだと思いますが、この人数を考えると承認欲求の塊のような人にはおすすめできません。

また、バリバリ稼ぎ出した人の話も聞いてみたいところではありますが、そんな人はブログなんて熱心に更新しなくなるでしょうしね。走り出す前から走り出したちょっとあとくらいまで、いろんな人の情報がいっぱい出てくるといいなあと思っています。

コネ作りも悪いことではない

もちろん受験生支援というのは診断士独自?みたいなところもあり、存在意義もあると思っていて受験生支援活動の全てが悪いことではないと思います。同期同士である程度のネットワークはできますからね。あまりコネづくりにご執心なのもどうかと思いますが、無駄になるものではないですし。まあでも量より質だとは思いますが。

ただコネを作るだけでなく、合格1年目同士で情報共有が進んでいるのなら尚良ですね。仕事まで作り出せるのなら更に良しです。仕事と言っても、ふぞろいとか参考書みたいな既存の出版事業の代替わりとか、1年生同士のインタビュー記事(これはマジでないわ。。。)みたいな、既に形のあるものじゃないですよ。

自分自身で生み出した新しい仕事や、企業診断、補助金の相談のようなことですよ。せっかく経営診断スキルを一定以上持っていると国のお墨付きをいただいた人が集まっているのですから、そういうふうに活動してみてもいいじゃないですか。というか本来はそうあるべきじゃないですか?「どうしても受験生向け書籍の出版に携わりたかったんだ!」というならそれは個人の考えですし、私が否定する話でもないのですが。

そういう、診断士としてキャリアをスタートした人向けの情報共有や仕事を生み出す仕組みを、何かできたらいいなーとは思います。こう言うにもちょっとアレなんですが、今年はコロナの影響でオンライン化やリモートワーク化が進みましたし、仕事に関する地理的な壁というのはなくなりつつありますしね。せっかくなので

できる範囲で全力で

合格すると受験生支援団体だったり、いろんな勉強会、研究会、有料の講座、などなどいっぱいあります。資格を活かしたいのであれば活かせるところでいろいろ参加してみるのもいいと思います。ただし、自分のキャパの範囲で。合格したとたんあれやこれやいろいろ参加してはキャパオーバーでバックレる人も残念ながらいます。

バックれというか、途中であきらめることや離脱することはしょうがないと思いますよ。その時はできると思っても状況が変わることなんていくらでもありますしね。だとしても黙って消えるのは診断士としてというか社会人としてあり得ません。はじめはたくさんの団体に参加してみるのはいいと思いますが、「これはもういいかな」とか「ちょっと続けるのは無理かな」と思ったらどんな理由であれ一言声をかけてから離脱しましょう。こんなこと私から言うことではありませんが常識ですよ。診断士にもなって黙ってバックレた人を何人か見てきましたが、バックレた人たちは私の中では最下層に位置付けられたので、その人達とお仕事のお話をすることはないでしょう。お仕事バックレられたら最悪ですしねー。途中で消えるような人たちと「情報共有」は不可能です。

なんでもできるからこそなんでもかんでも手を広げがちですが、そこはもう自分のキャパの限界を把握したうえで臨むのが望ましいですね。仕事もあるし、診断士活動もあるし、となるとなかなかきついです。そうなると受験生支援って結構優先度低くなりますね。

さいごに

診断士を目指す目的も様々ですし、「受験生支援をするために診断士を目指している」という人がいてもおかしくありません。そういう人はそういう活動をすればいいとは思いますが、やっぱり個人的には合格したからこそ、見える世界を発信していってほしいなと思います。そうやって見えない世界を見せていくのが、真の意味での受験生支援って言えるんじゃないかと。

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