実務補習のススメ。

中小企業診断士生活

中小企業診断士二次筆記試験合格者の皆様おめでとうございます。口述試験はさておいて早くも登録までの15日をどのように稼ぐか、来年の実務補習の受講スケジュールの検討や実務従事のアテを考えているところではないでしょうか。

どうやら2月分は年内に受付が始まるとの話を聞きました。地域によっては実務補習の枠の争いが厳しいそうなので、受講したい人は口述試験の合格発表直後に速攻で申し込みをしましょう。

本業がコンサルタントで15日くらい簡単に稼げちゃう人もいるかと思いますが、個人的には一回は実務補習をやることをオススメします。一回も受けていない人それなりに見たりするのですが、1年目の過ごし方としては8割位損しているくらいに思います。

私も何人か実務補習やらずに登録した人を見聞きしたのですが、どういうわけかいずれもこれまで中小企業やコンサルタントに縁もゆかりもなかった人なんですよね。それでどうやって企業診断やっていくのか逆に知りたいです。

一応、その前に口述試験もあります

二次試験はご存知の通り口述試験もあります。セミナーとかもあって筆記試験合格がわかった人は急にバタバタしだすと思いますが、正直言って、行って何かしらの会話をすれば受かる試験なので(と言われているので)、4事例の内容を思い出す程度に振り返っておけば十分です。質問内容は二次試験の設問と直接関連するものもあれば全く違ったところからくるものもあるのですが、与件文の内容さえ思い出しておけば当日何かしらの受け答えはできますし、与件文の内容がいらないような質問もあります、一般的な話でも解答しておけば大丈夫です。

今年の一番の難所は、口述試験対策をしているかどうかより、これから一週間どれだけ無傷で過ごせるか。一次試験、二次筆記試験と同様、2週間以内に発熱した人はもちろん、2週間以内に発熱した人と濃厚接触した人も会場にはくるなとのことです。もうその2週間は切っています。そして、口述試験は一切の救済措置がないことがわかりました。何らかの理由で今年受験することができない場合も、口述試験の権利を来年に持ち越すことはできません。自らの体調管理はもちろんですが、これからの一週間、誰とも濃厚接触を疑われるようなことはできません。変な言い方しましたが、夜の街はもちろんですが、会社でも人と向き合わない、寒くても全力で換気する、等今まで以上に慎重に慎重に気をつけなければいけませんね。

あとで分かることですが、口述試験は結果の悪かった事例から2つ出されると言われます。たまに4事例全部から出るパターンもあるそうですが。私も結果的に点数の低かった事例2と事例3から出ました。

ちなみに私の場合口述試験はこんな感じでした

事例2
・デジタルツールを使えない人にはどのような販促をするか?
→ネイルサロンのB社はSNS使おうとしてましたからね。事例2ベッタベタ解答で、チラシやビラを配るとか、ホットペッパーとかの紙媒体に広告出すと答えました。

・大手ネイルチェーンの強みは?
→質より量を求める顧客を獲得する力がある、大手なので知名度が高い、みたいに答えました。

事例3
・機械加工工程をC社に移管するX社の狙いは?
→はっきり覚えていませんが、外注することで固定費を削減するため、みたいに答えた気がします。

・OJTを行う場合の留意点は?
→これもはっきり覚えていませんが、マニュアルを作るとか、メンター用意するとか、答えた気がします。

こんな感じで、模擬面接や想定問答では飛んでこないような質問が飛んできますが、特に対策しなくても答えられちゃう質問がほとんどかと思います。面接官が助け舟出してくれるパターンも多いようですし。なので心配する必要はありません。ほんとに10分間一言も発しないと落ちるとかでないとあの合格率にはならないでしょう。

与件文をしっかり振り返っておけば、想定問答等は特に用意しておかなくてもなんとかなります。私は、与件文を朗読する自分の声を録音して、それをひたすら聞き、ブツブツ読むということだけ一週間やっていました。

実務補習に参加する理由はただ単に楽しいから

私の前年の合格者の方で実務補習を受けた人で、実務補習自体が辛いとか苦しいとか、そういう意見をSNS等で多く見た気がしました。そのような意見している人を見ると本当に残念な気持ちになりましたし、ムカつきましたね単純に。

で、去年は自分が実務補習を受けることができる立場になり実際に実務補習に行きましたが、辛い・苦しいというネガティブな感想は全くありませんでした。正直言ってめちゃくちゃ楽しいです。受講料自体は払うわけですが、コネなしでは行くことができないような企業に行って話を聞いて、その企業に合う戦略を考えるんです。

いわばこれが診断士の基礎ですからね。実際の企業で基礎を実践で学ぶ、ずーっと苦しかった試験勉強を乗り越えた先にあるご褒美みたいなものですよ。これの何が辛くて苦しいのかわかりませんね。という冗談はさておいても楽しいことに変わりはありません。企業の実態を知り、優秀な班員とともに戦略を練り上げていくという大変貴重な経験をすることができます。

まあでWord使いづらいとか、筆が進まないとか、平日時間取れないとか、その表面の部分部分や瞬間だけを見て辛いとかキツイとか思うことはあるかもしれませんね。でも実務補習自体が辛い、苦しいみたいなネガティブな感情は一切なかったです。逆境になって逆にテンションあがる、みたいな。これは私だけでなく、私の同期の人にだれに聞いても同じようなことを言っていました。同期でネガティブな感情を出した人見たことないです。

マジで前年の人のあのネガティブさはなんだったんでしょうね。一人だけじゃなく何人かいた気がするんですが。この程度で苦しい辛いというのであればそもそも診断士は向いてないんでしょうね。

経験自体ももちろん得られる

たまに一度も実務補習に行かず登録する人がいます。これは普段から中小企業のコンサルティングをやっている人でなければ非常にもったいないことです。結構、コンサルやってなくても知り合いのツテを使って実務補習しませんでした、という人がいるのですが、どうやって今後のコンサルやっていくんでしょうか。

5万円と平日3日ほどはとられますが、それを考えても一通りの企業診断について経験できるわけで、非常にいい経験ができたと個人的には思っています。実習自体も楽しいですし、同期(SNSのつながりなんかじゃなくてリアルなやつ)やベテランの診断士と知り合う機会ができるということもありますしね。個人的には1度も実務補習を受けないという選択肢はありえません

ただ、自分も3回じゃなくて1回しか受けなかったのですが、1回にするか3回にするかはちょっと迷いました。自分はそこで同じことをあと2回やるならさっさと登録してしまおうと判断しました。実務補習が毎月やってるなら悩まなかったんですけどねー、2月の次7月だし、間が空きすぎる。

今から実務補習までに読むべきものは特にない

実務補習にあたっては、いくつかのブログやSNSの発信によりあんな本読むこんな本読む、なんて言われます。よく言われるのがこの二冊ですね。

どちらもいい本ですよ、とてもおもしろい。でも実務補習にあたって読む必要はありません。わざわざ新しい知識を詰め込まなくても実務補習に申し込むと届くこれ↓

これ読めば十分です。この実務補習テキストに従って実務補習は進みますので、中小企業診断士試験やこのテキストに書いていないコンサルスキルは、実務補習を受講するにあたっては意味がないっちゃ意味がないです、使えないし使わない。実務補習後にじっくり学ぶでも遠回りでもなんでもありません。

新しく本を読む時間があるならWordをやろう

新しい本に手を出す時間があるならWordの練習をしましょう。ExcelやPower Pointを業務で使用している人はいてもWordを使っている人はあまりいないかと思います。あってもすでにある様式を埋めるくらいのものでしょう。

班には1人IT系に強い人がいるとかいないとかという噂ですが、その人もWord使いこなせるかどうかはわかりません。最低限のインデント、スタイル、見出し、図表見出しくらいは何も見ず使えるようにしておいたほうが良いです。

自分自身の資料作成の時間も節約できますし、チーム全体のマージの時間も短縮できます。他の人に任せるからマージなんてしないよ、というでもインデントやスタイルは合わせられるくらいでないと結局マージ係に迷惑をかけることになります。

補助金の申請なんかでもWordはバリバリ使いますし、あまりできないというのであれば今のうちに練習するしかありません。試験が終わってから読みたかった本を読むのもいいですが、私はWordの練習はもっとしておけばよかったなと、今でも思います。やったことないものはいきなりはできないですよ。自身の生産性の向上にも直結します。

Wordほとんど使ったことない人にこの本おすすめしておきます。まじでスペースで整えちゃうとマージ係が泣きを見ることになります。

あ、でも読みたい本、積ん読があれば全然それ読むのがいいと思いますよ。好きな本はいくらでも読むべしと思います。ただ、実務補習のために新しい知識を入れよう!と思ったらそれはあんまり意味がないしWordの勉強したほうがよっぽど身になるということです。

実務補習をしゃぶり尽くすならリーダーと財務

3回のチャンスしかない実務補習ですが、一回一回を堪能しつくすにはやはりリーダーと財務・会計を分担することです。

実務補習では各自2つの役割があります。一つは経営戦略での分担。「財務・会計」の他「マーケティング」、「情報化」、「人事・組織」等、実習先企業によってパートは変わるようですが、経営戦略のうちどの部分を担当するか、という話です。

もう一つは実習チームの運営統括に関わる担当。「会計」、「進捗管理」、「時間管理」といった実習チームを進める上での役割です。それぞれ1つずつを担当します。

このうち班長は経営戦略と運営統括を束ねる立場になります。実務補習テキストにも「プロ中小企業診断士の予行演習である実務補習を最も濃密に体験できるポジションです」と書かれています。実際そのとおりだと思いました。できるのであれば積極的に立候補したほうがより実務補習を楽しめると思います。ですが先生によってはリーダーは経験者を優先したり、ということもあるようなので、多少の運には左右されます。

経営戦略ではやはり「財務・会計」が個人的には一番楽しいと思います、すべての基礎ですしね。結局中小企業の支援となるとお金に関する話がほとんどですし。もしかしたら、先生が実習先企業の課題を財務会計以外ではっきりもっているかもしれないですけどね。その場合はその課題の担当が一番おもしろいかもしれないですが、だいたいは財務・会計かなと思います。

金融関係の人とかはあえて財務・会計を担当しなくてもいいと思いますが、それ以外の人は一回はやっておくべきかなと思います。私自身は財務・会計の担当やってよかったと思いました。

もちろんITが苦手な人がこの機会に情報化を担当する、というのはアリだと思います。不得意な分野にチャレンジすることは実務補習を味わい尽くすことにつながると思います。得意なことやっても対して勉強になりませんよ。

日程と申込方法

日程

令和3年の実務補習の日程は発表されています。各地区で少し日程は変わるので確認しておきましょう。

令和3年2月実施中小企業診断士実務補習について

また2月実施分については今年は申込み開始時期が平成30年度、令和元年度合格者と令和2年度では異なるのでご注意ください

インターネットによる受付
令和2年12月22日(火)午前10時00分~令和3年1月12日(火)午後5時00分
郵送による受付
令和2年12月22日(火)~令和3年1月12日(火)(期間内到着)

<令和2年度の第2次試験合格者の方>
インターネットによる受付
令和3年1月5日(火)合格発表後~令和3年1月12日(火)午後5時00分
郵送による受付
令和3年1月5日(火)合格発表後~令和3年1月12日(火)(期間内到着)

東京や大阪では枠の争いが激しいため、2月に絶対受講したい人は1月5日の合格発表直後にスタートダッシュで申し込みしましょう。

受講にあたって「受講者Myページ」を通じて申込みを行うのですが、受講者Myページのアカウント自体は合格発表前に作成できたはずです。来年分のアカウント作成はまだ画面にたどりつけないのですが、実務補習の申込みができる12/22になったら可能になるのでは。わかったら更新します。

用意するもの

実務補習にあたって用意するものはいろいろいろあります。

お金

言わずもがな。実務補習参加することだけでお金がかかります。

 15日間コース:163,600(税込)
 5日間コース:55,000円(税込)

プラス、遠方から参加する方は宿泊費や交通費もかかります。成果物の作成費用は協会負担ですが、実習先への交通費なんかは自腹です。その他ランチや、このご時世なのでどうなるかわかりませんが、飲み会や懇親会の費用もかかります。まあ嫌なら断ればいいのですが。

ノートPC

絶対にいります。これから用意する人は絶対Windowsがおすすめです。なぜなら成果物はほぼ全てWordです。Officeを使うのであればそりゃWindows。MACでも使えますが、微妙にレイアウトずれたりしますしね。個人的にはOffice中心で使うのであればMACを選択する理由がわかりません。どっちにしようかなーと思っている人は、マージ係が泣いちゃうし、その後のこともあるのでWindowsがいいです。

デメリットわかってたり、プログラミングしたり、イラスト描いたり、するのであればあえてのMACでもいいかもしれませんが。

個人的にはテンキーつきがおすすめですが、これから診断士活動で持ち運びたい人はテンキーなしでも軽いものがいいかもしれないです。トレードオフなので難しいところですが。。テンキーもしょっちゅう使うわけではないので軽い物のほうがいいかもしれません。私も今めちゃくちゃ軽いPCがほしいです。テンキー付きで15インチ、作業するにはあまり不便ないのですが、とにかく移動が辛いのです。。

あと、どういうわけかノートPCだとマウス不要だと思っている人もいるかも知れませんが、絶対に必要です。生産性に大きく関わるので、最悪安物でも用意しておくかといいと思います、できれば無線の。

Dropboxアカウント

おそらくですが、先生方はDropboxだいすきなので、実務補習に必要なファイルはDropboxで共有されると思います。有料はアカウントはいらんですが、無料アカウントは用意して、Dropboxとはなんぞやを学んでおくといいかと思います。

名刺

実習先とは名刺交換しませんが、はじめましての中小企業診断士のたまごとはたくさん名刺交換できますし、先生とも交換できます。勤務先のものでもいいかもしれませんが、診断士としてバリバリすぐにでもやっていきたい人は診断士用の名刺を用意するといいでしょう。どんな名刺がいいかは下記の記事をご参照ください。

ちなみにですが、この時点で資格や身分として「中小企業診断士」と名乗るのはNGです。なぜなら登録するまでは中小企業診断士ではないのです。私は「あー書いちゃったのか」くらいにしか思いませんが、中には「中小企業診断士でもないのに中小企業診断士を名乗るとは何事だ!」とプンプンする先生もいらっしゃるそうな。なので「中小企業診断士(登録予定)」としておくのが良いかと思います。

かかる時間は

実習5日間は9時~17時とされています。これより短くなることはほぼないと考えてもいいでしょう。場合によっては19時、20時まで残って作業をすることがありますが、以前は終電間際まで作業をすることも珍しくないようです。噂によると「9時5時って書いてあったやんけこんな遅い時間までやるって聞いてなかったわ」みたいなクレームがあったそうで(どんなクレームやねん)、それ以降は極端に遅い時間まで残ることはなくなったようです。

実務補習は集合する5日間以外もがっつり作業をすることがほとんどです。前半2日と後半2日の間の一週間は他に予定は入れず、実務補習の作業にあてることがベターです。

まとめ

実務補習は二次試験合格者に対してのプレゼントみたいなものです。消化しなければいけない15日間ではなく、全力で楽しむ15日間にしてください!

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