事例4対策 記述式問題は適当に書いたら得点を逃します!

中小企業診断士試験

ポエムだの、サービス問題だの、何か書けば点が入るだの言われる事例4の記述式の問題です。

確かに確実に計算しなければ何も書けないため練習が必要な計算問題と比べ「なんとかなりそう」な気がするのも事実です。しかし、「何を書けばいいのかわからない」、「ポエム」と言われた過去の出題事例と比較しても、令和元年度の試験は他の計算問題と絡み合う内容で、記述対策を疎かにしていては得点しづらい問題でした。私の実際に書いた回答をもとに説明します。

得点しづらい根拠

こちらが私の事例4の再現答案です。72点でした。

私、実は少なくとも70後半だな、あわよくば80点も、なんて思っていました。その理由は下記のとおりです。

・計算ミスは設問文の指示をなぜか無視した第2問設問2と、正解率激低と思われる事例3の設問3のみ。
・指標分析も大ハズシしていないと思っていた。
・記述式が「何か書きさえすれば得点がある」のなら自分も大外しはしておらず十分な得点はある。

その結果が72点です。

なぜ思ったより点が低くなったのか?

計算問題で上記の凡ミスはあるもののそれ以外は正解であったことから、計算問題より記述式の問題で失点してしまった可能性が高いと思っています。私の再現答案を見ていただくと、記述式の問題については「うーん、それはそうなんだけど、それはD社にあった影響はそれだけ?」という回答ばかりです。

どうすればよかったのか

私の回答を例にこうすれば良かったポイントを紹介します。

私の回答

効率的な資材調達で、①建材の仕入れ費用、②建材の保管費用、③建材の配送費用、の削減が期待でき、原価や販管費削減につながる。

ダメなポイントは①、②、③、全部同じことを書いているところです。美しい高得点答案は説明が短く的確です。同じことを長々と説明しているような答案は総じて評価が低いですが、私は試験中これで多面的に回答したつもりになっておりました。改めて振り返ると建材のコストにしか書いてないダメダメ回答です。また、締めの部分ですが「原価や販管費削減につながる」としました。これも間違いではないのですがパンチは足りません。これを

効率的な資材調達で建材の仕入や保管等のコストの削減が期待でき、原価削減により収益性改善につながる。

とすればどうでしょう?第1問で「収益性が悪化している」と指摘していますので、それをこの問題で対策するよ!とするわけです。説得力も高いし、何よりこの事例4のD社に寄り添った回答になりました。おそらくこちらのほうが点数は高くなるでしょう。

まとめ

記述式の問題だからといって、「何でもいいけど書けば点数だ」とか「時間があるから後回しにすればいいや」と思っていると痛い目を見る例を紹介しました。失点しなければいいやというスタンスの私でしたが、記述式の対策をほとんど行っていたなかったため、まとまりきれない回答で満足してしまった結果点数が伸びない(失点してまう)という結果につながりました。

確かに計算問題と違って書きやすいのが記述式の問題で、また事例1~3と比較しても記述する内容はシンプルです。ですが認識が甘いと思ったように点数が伸びないのが実態です。みなさんも「何でもいいから書く」、「何か書けば点になるんでしょ」という認識はせず、「他の問題との関連を踏まえて」記述すること、「記述式の回答が勝敗をわけることもある」ことを意識してほしいです。平成25年のような歴史的なクソ問であれば何でもいいから書かないと点数になりませんが、それ以後の年の事例は他の問題と関連していると思われる問題が多いため、記述する内容は何でもいいわけではない上に、記述式の配点は低くはないです。事例1~3と同様の認識で記述問題にあたる必要があります。

そう昨年の本試験で私が実感したこと、にも関わらず「記述式は適当でもなんとかなるよ」的なアドバイスをしている方を見かけたので、そうじゃないよ!ということでこの記事を作成しました。得点することより失点しないことを目指す私には見逃せないものでした。少しの対策で大失点を防げます。

※模範解答と配点は公表されていないため、自分自信の回答と改善策を分析した結果となります。この内容が必ずしも正しいかどうかはわかりません。一案として意識していただければと思います。

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