2020年度中小企業診断士試験の傾向

この記事でわかること

  • 今年は金融機関勤務の方が好成績
  • 研究・教育関連の合格率が激減
  • 経営コンサルタント自営業は今年もいまいち

合格発表があったので二次試験の結果を見てみました。昨年もやった気がするのだが、旧ブログのままで記事を移設してなかったようだ。昨年との比較です。

合格者数

まずは合格者数から。

2019年度2020年度 
経営コンサルタント自営業713+6
税理士・公認会計士等自営業3738+1
上記以外の自営業1724+7
経営コンサルタント事業所等勤務3355+22
民間企業勤務705733+28
政府系金融機関勤務2232+10
政府系以外の金融機関勤務95133+38
中小企業支援機関1516+1
独立行政法人・公益法人等勤務1713-4
公務員5839-19
研究・教育71-6
学生1120+9
その他(無職を含む)6457-7
合  計1,0881,174+86

全体の合格者数が増えているため、各職種もそれぞれ増えています。目立ったのは公務員と研究・教育の減少と学生の増加ですね。AIに代替されないだとかで若い世代にも資格の認知度があがってきているのでしょうか。私が学生のころは中小企業診断士なんて資格知りませんでしたからね。

合格率の推移

続いて去年と今年の合格率の比較です。

合格率が大きく上がったのが「経営コンサルタント事業所等勤務」、「政府系金融機関勤務」、大きく減少したのが「独立行政法人・公益法人等勤務」、「公務員」、「研究・教育」です。

ちなみにトータルの合格率18.4%より高かったのは「経営コンサルタント事業所等勤務」、「政府系金融機関勤務」、の他、「政府系以外の金融期間勤務」と「学生」です。

金融機関って組織派遣で養成課程っていう手がありますしねー、二次試験を受けてでも診断士になるというのは優秀な方が多いのでしょうか。今年の二次試験で好成績だったのはコロナ禍による中小企業の危機に直面しているからでしょうか。中小企業庁としても金融機関関係者の資格取得者を増やしたかったのでしょうか。元からある程度高めの合格率の金融機関にお勤めな方ですが、今年は抜けて好成績ということでこれは何かヒントになるのかもしれません。

そういや今年は事例4難しい説あったしなー。元から財務・会計に慣れている人が、難しいという噂の中で相対的に点数を稼ぎ、全体的に好成績だったということも考えられます。やっぱ事例4のデキが全体のデキを左右するのか。

去年悲惨な合格率だった「経営コンサルタント自営業」は今年若干上昇傾向だったものの依然として全体の合格率を下回る数値となりました。「経営コンサルタント事業所等勤務」が全体の合格率よりはるかに良い成績なのにこれは一体。

「経営コンサルタント事業所等勤務」というのは大手のコンサル事務所の人が多いのでしょうかね。であれば大学も有名なところを卒業された方が多いかと思うので元から優秀な方も多いのでしょう。「経営コンサルタント自営業」は自称の人が多いのでしょうか。もともと受験者数は少ないとはいえ、なぜこんなに合格率も低いのか不思議です。独占業務がないし足の裏の米粒とも言われますが、中小企業診断士であるかないかは、独立して経営コンサルタントをやっていく上ではやっぱり欠かせない資格なのかなと思いました。

「研究・教育」に至ってはそもそもどのような人たちが受験しているのかがわかりません。経営に関する研究・教育ってわけでもないよね・去年は7/29というかなりの好成績だったのですが、今年は1/32です。去年の7/29=24.1%という好成績を見て、これなら行ける!と思った人が多かったのでしょうか?全体の合格者数も増え、どの職業もまんべんなく合格者数が増えている中これだけ厳しい結果になるとはおどろきの数字です。

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