二次試験は与件文ファースト 差別化するところとしないところ

中小企業診断士試験

勉強会に何度か参加して思ったのですが、意外と与件文に書いてあるヒントを見逃しているケースが多いなと思いました。与件文に書いてあることを活かすことは、事前知識や難しいテクニックも特に必要のないことなので、それで失点するのは実にもったいないことです。

例えば令和元年の事例2第3問設問2

協業を通じて獲得した顧客層をリピートにつなげるために、初回来店時に店内で
の接客を通じてどのような提案をすべきか。価格プロモーション以外の提案につい
て、理由と併せて 100 字以内で助言せよ。

2. 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅱ

どうすれば獲得した顧客層をリピートにつなげることができるのか?それは与件文に大きなヒントがありました。

顧客の期待以上のデザインを提案し、そのデザインに対する評価が高ければ、固定化につながる例も多い。

2. 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅱ

つまり、理由に関しては「顧客の期待を上回るデザイン提案をすれば固定客化するから」とそのまま与件文に書いてある。理由がこれならば提案も「顧客の期待を上回るデザインを提案する」ことになる。この文を見落として、ただ一般的なネイルサロンでできるような策を書いている回答が結構あったのだ。

なぜ与件文ファーストなのか

中小企業診断士試験の二次試験では、A社、B社、C社、D社に対して光り輝くようなコンサルティングをして売上爆上げ、業績V字回復、企業再生をした人が合格する試験ではない。それなりに同じ様な企業診断ができる人が合格できる試験である。独自の素晴らしい案を回答に盛り込む必要はなく、皆と同じような回答を上から下まで並べれば合格する試験なのである。回答内容を競い合うものではないのだ。高得点者の回答だって並べてみればわかると思いますが、ごくごく普通のことを並べているだけなのである。

普通の回答とはなんなのか、というと回答者のヒラメキが描かれていない回答なのである。つまり与件文を素直に解釈すること。与件文に書かれていることは受験者全員が共有できる唯一の材料で、出題者が回答に盛り込んでほしい内容なのです。最近はそこに回答に盛り込む必要もないトラップもあるのです取捨選択は必要ですが。アイデアを競い合う試験ではないのです。

中には与件文にノーヒント、知識を元に回答しなければならない問題も存在します。ですが基本的には与件文から最大限のヒントを見つけなければいけません。

例えば、事例1の最後の問題の鉄板ネタ(去年は違いましたが)の施策問題。この問題には先駆者の開発した素晴らしいフレームワークがあります。「茶化」と「さちのひもけぶかいねこ」です。

茶化 イヨウ、イチ、ウシュウ、クセイ、ョウカ
さちのひもけぶかいねこ イヨウ、ハイウリョク、ョウカ、ラール、ンゲン、ショ、カイソウ、ットワーク、ミュニケーション

これだって回答の切り口を表しているだけで、実際に採用するにしても新卒なのか中途なのか、どんな施策をとるべきなのかは与件文をちゃんと見ないとわからない。いくらこの切り口で回答しても、それがA社の実態に合っていなければなんの意味もないのです。

実態にあったことを書くのであれば与件文を活かす必要があるのです。

差別化するところとしないところ

基本的には事例企業は中小企業、リソースは限られているため強みや機会を活かして集中しなければいけない。戦略は差別化戦略、もしくは差別化集中戦略だ。事例企業に対しては「差別化すべき」という流れで基本的には回答する。しかし、自分自身の回答については差別化してはいけない。それが悩ましいところではあるのですが。他の人の回答と差別化してしまった人から点数が下がっていくのです。相対評価の試験ですからね。

まとめ

過去問を解く際、今はまだ二次試験まで4ヶ月以上あるため80分にこだわる必要はないと思います。何分かかってでもしっかり与件文を読み込み、思いつきなしで与件文を存分に活かした回答を作成してみてもいいのではないでしょうか。本番でも与件文以上のヒントはないのです。与件文をしゃぶりつくすのがまずは大事なのではないかなーと個人的に思います。テクニックはそのあと。

「時間が足りなかったのでむりやり盛り込みました」という話を聞きます。今はまだ直前期ではありません。80分にこだわるより時間関係なく自身で納得できる回答を作るべきです。そうすることで与件文の勘所を感じ取り、合格レベルの回答を身に着けていくことができるんじゃないかなーと思います。

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