尖っても一点突破。

Facebookとかの診断士コミュニティにも前年度合格の一年生の投稿が増えましたね。

そんな一年生のコメントにありがちなのが、日本人のいいところでもあり、すごく悪いところでもあるんだけど「まだ何もわからなくて皆様にご迷惑おかけするかもしれませんが」的なコメント。

あのさー、このコメントであなたの何を理解しろっていうの?

一年生が、その分野の諸先輩方から見劣る点があってもある意味当たり前なのさ。だからって多少迷惑かけようが何も誰も気にしていない。

当然の話なので、日本人の性質みたいなところで少し引くくらいならわからんでもないのだが、自分の無能さをアピールする必要は微塵もない。

診断士になろうものなら、そりゃその辺の社会人にはない経験があるもんなんだわ普通は。

自身に自覚なくても、10年も社会人の経験がありゃあ、その辺の人にはない経験を業務通じて何らか積み重ねているのが普通なんだわ。

そんだけ他の人にはない貴重な経験をしておいて「まだ右も左ももわかりませんが」だと。正気かこいつ。

そりゃあね、諸先輩方だって新人にいきなりなんでもできるスーパーマンなんか求めてないよ。

新人でまだ確かに足りないところはあるかもしれないけど、この人はこういう経験を重ねて来たんだ、じゃあこういうことは相談できるかな、っていうところをみるわけでしょう。

そんなところで経験や実績もアピールせず「右も左もわかりませんが」だと、じゃあこのノーアピールの人とこのあとどう話を広げるわけさ?話のきっかけすらないわけじゃん。

やれもしないことをやれるって言えってんじゃないよ。何かあるでしょあんたには。その絶好のアピールの場で「何もできません」をアピールされても、すごく残念な人だなーって思ってしまいますよ。

中小企業の社長さんってね、意外と自社の強みを理解してない人も多いのよ。そんな中でも一番「ああ、貴社はここが強みですね」って言う場面があるわけよ。

そこで、自分自身の強みすら理解していない人が、「貴社の強みは○○です」って、言えるわけないよね。

これを見た皆さんは、これから迎える一番自分自身を売り込めるタイミングで「右も左もわからずご迷惑をおかけするかもしれませんが」なんてクソさ100%アピールではなく、「私はこういうことをやってきました。こういうことができます。こういうことがやりたいです。」とアピールできる人になってください。

諸先輩方はそういう人を求めていますよ。どんだけ尖ってても誰かには刺さりますし、少し尖りとはずれても応用は効くものですし、話が広がるきっかけになります。

嘘をつかなくてもいいし、盛らなくてもいい。ただ、何かしらある自分の武器を、しっかりアピールしてほしい。控えめな性格でも無能さのアピールはいらない。

コメント

  1. ロム より:

    たぬき様

    いつもブログを楽しく拝見しております。
    過去記事も拝見し、中でも公開していただいた再現答案については大きな気付きがありました、大変お世話になりました。
    昨年度は二次筆記試験を突破することはできませんでしたが、今年度で必ず二次試験を突破できるように勉強を続けております。

    本記事の内容の他、過去の記事においても診断士の活動を行う際の自分の強みについて、たぬき様の記事を拝見しながらよく考えることがあります。

    そこで、もしよろしければ診断士の強みについてご教示いただきたいと思い、コメントさせていただきました。

    私のこれまでの仕事については、営業事務や事務という仕事の経験しかなく、営業やSE、マーケティングや企画といった方々と比べると、診断士のお仕事に直結するような自分の強みがなかなか思い浮かびません。
    それでも、どうにか捻り出すとすれば、

    ①後々やらなければならないことで、今できるのであれば、早々に着手して後々の余裕を作っておく、ということを常に意識している。
    ②自分が処理する仕事がどこに影響を与えるのか、周囲のことはしっかり気にしている。
    ③期日に関しては絶対に破らない

    といった技術ではなく姿勢ばかりで、データ入力が主な仕事だったのでタイピングなどの速さに自身はあっても、文書作成の経験は乏しいのでwordやexcel、powerpointの技術は特質して高くもありません。
    唯一、ほとんどの人が持っていない自分だけのステータスは、プロとして小説家のデビューを果たしていることくらいです。
    ただこれも、診断士の実務に活きるスキルという面では関係性が薄いです。

    その他経験業種を強みとして考えるのであれば、アルバイトを含め、小売接客→イベント接客→製造業の現場→配送・小売業の営業事務→商社事務→建設業事務、という経験はありますが、これが強みになるのかよく分からないのが現状です。

    こうした事務経験だけで診断士の世界に入る場合、どういった点を強みにすればいいのか、よろしければご教示いただけたら幸いです。

    今後もブログ記事、楽しみにしております。

    • たぬきたぬき より:

      すいません、遅くなりました。コメントありがとうございます。

      プロの小説家のデビューを果たしているというのは、唯一無二の武器になるのではないかと思います。
      今、正直言って「ライティングができる」人材というのは、有象無象のところがあって、ランサーズやクラウドワークスでも驚くほど低い単価のライティング案件が多数あります。
      私からするとあんなのライティングとはいえないただの文章代行にすぎないのですが、まあ世の中には「ライティングができる」と言い張る人はたくさんいる玉石混交な世界です。
      その点ロム様のスキルを持ってすればこれ以上ない強みとしてライティングがあると言えると、私は思います。
      診断士でも雑誌等の寄稿する人は多いですし、私なんかでも県の協会が発行する広報誌で何度か記事を書いていますし、
      そもそもライティングとは異なるかもしれませんが、補助金だってなんだって文章を書く機会と言うのは多い世界ですので、決して関係性が薄いとは思いません。
      また、こういう特殊な肩書は名刺に書いてあるとめちゃくちゃ強いです。
      私も職歴と、裁判員裁判をやった経験を名刺に載せていますが、裁判員裁判の経験はやっぱり食いつき良いです。
      懲役12年とか、他の人の名刺にはまあ書いてないですしね。

      また、バックオフィスの経験がないとのことですが、業務ではなく業界の経験というのも、長くやっていると強みになるかと思います。
      この世界で言われるのは、よく10年の同じ業界での経験と言われます。
      バックオフィスの経験しかないとはいえ、フロントの方たちのサポートをしているわけですから、何かしら業界特有の知識や経験というのはあるのではないかと思います。
      それとは逆に、SEや営業ばかりやっている人はバックオフィスの業務については深く知らないわけでしょうが、業務改善をやるといってもかならずしもフロントのことだけではなく、事務作業の改善といったものもあるはずです。
      そういう意味では事務処理一点突破もありえるのかなと思います。

      そういった点で、ご自身のことや現状をこれだけ文章にされているわけですから(あんまりこれできる人いないですよ)
      いくらでも強みになるものは、ご自身の中にあるのかなと思います。

      • ロム より:

        たぬき様

        ご丁寧にアドバイスをくださり、ありがとうございました。

        小説家であることに関して、「小説の文章と、仕事でのビジネス文書や補助金などの文書を書くことは全然違うだろう」とネガティブな結論で勝手な決めつけを行っておりました。

        ですが、様々な場所での自己紹介での武器になるというのであれば、そこから様々な人に興味を持ってもらうきっかけに大いに活用していきたいと思います。
        その後実際に仕事を振ってもらえることになったとしたら、仮に小説家の経験があまり活かせないとしても、そっから色んな技術を吸収して経験をたくさん積んで成長したいと思います!

        また、事務経験についてもアドバイスいただき、ありがとうございました。
        一つの業種に関しては10年以上に達しているものはありませんが、バックオフィスの経験に関しては10年に迫れる経験を積み重ねておりますので、これも自分の武器としてのアピールポイントに活用しようと思います。

        今回たぬき様からいただいたアドバイスから、非常に大きな気付きをたくさん得られました。
        本当にありがとうございました。

        • たぬきたぬき より:

          意外と自分の強みを理解していない診断士も多いですが、そもそも自分自身のことすら人に説明できないのに「貴社の強みは〇〇です」なんてどんな顔して言うんだって話です。

          こんなの強みじゃないよなーと思っても実際は使えるというのは、診断士に独占業務がないからこそありえる話かなとも思います。

          がんばってください!

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